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2026.01.19

パナソニックの24時間換気システムは、壊れかけてから動くかどうかで、交換費用が数万円単位で変わります。多くの方は「とりあえず業者に任せれば妥当な相場になる」と考えがちですが、実際にはモーターだけ替えるのか本体ごと交換するのか、マンションか戸建てか、共用ダクトの静圧やダクト経路、管理組合のルール、さらにはDIYでどこまで触るかで、見積の中身と再発リスクが大きく変わります。
この記事では、パナソニックの24時間換気システムに絞って、交換費用の相場と内訳、修理か交換かの判断軸、マンションと戸建ての費用差、第一種換気と第三種換気の違い、DIYで許されるライン、失敗しない業者選びと見積チェックのポイントまでを一気通貫で整理します。単なるカタログ情報ではなく、工事当日の中断や交換後の騒音・逆流といった現場トラブルも前提にしているため、「どこに頼むのが正解か」「この見積で本当に進めて良いか」を自分で判断できるようになります。フィルター掃除で済むのか、本体交換を決断すべきか迷っている方ほど、読み飛ばすと損をする内容です。
CONTENTS
「だいたいでいいから金額を知りたい」という方がまず知るべきは、本体よりも工事の手間が費用を左右するという点です。現場で見ている感覚では、天井裏での分解やダクト接続の難しさが、見積を大きく変えます。
ざっくりしたレンジは次のイメージです。
| タイプ | 主な設置場所 | 本体価格の目安 | 交換費用の総額イメージ |
|---|---|---|---|
| 1室用パイプファン(第三種) | トイレ・洗面所 | 数千円〜1万円台 | 1.5万〜3万円台 |
| 天井埋込型1室換気(第三種) | 浴室・洗面所 | 1〜3万円台 | 3〜6万円台 |
| 熱交換型第一種 システム本体 | リビング中心 | 数万円〜十数万円 | 10万〜30万円台 |
ここにさらに、撤去処分費や養生、駐車場代、試運転・説明などが乗ってきます。モーターだけ替えても、本体ごと替えても「天井裏でやる作業」はほぼ同じなので、部品だけ安くしても総額がそれほど下がらないケースが多い点は、知っておいて損はありません。
内訳のイメージは次の通りです。
本体・部材費(フィルター、フード、防振材など)
既存機器の取り外し・撤去処分
新規本体の設置、ダクト・配線接続
動作確認・風量のチェック・操作説明
同じ機種でも、戸建てとマンションでは「見えない条件」が費用に効きます。
戸建て
マンション
とくにマンションでは、同じメーカーの後継機でも静圧性能が足りないと「前より吸わない」「共用ダクト側だけゴーッと鳴る」という失敗が起きがちです。カタログの風量だけでなく、静圧とダクト長を見て機種選定するかどうかが、費用と満足度を分けるポイントになってきます。
「まだ動いているけれど、修理か交換か迷う」という相談は非常に多いです。私の視点で言いますと、次の3つを押さえると判断が一気にラクになります。
築年数・使用年数
メーカーの修理対応期間
見積の差額
判断の目安としては、
この条件がそろってきたら、交換前提で検討しておくと、数年おきの修理費と手間を抑えやすくなります。
相見積もりを取る前に、ここまで整理しておくと、「この金額なら修理で粘る」「この差額なら交換でスッキリさせる」とブレずに判断しやすくなります。
「ちょっとうるさいだけだし…」と放置した結果、ある日いきなり止まって緊急交換。その瞬間に費用もストレスも一気に跳ね上がるケースが現場では本当に多いです。ここでは寿命サインを早めに見抜くためのポイントを絞り込んでお伝えします。
24時間常時運転のファンモーターは、同じ年数の浴室換気扇より酷使されています。体感としては次のようなイメージです。
| 築年数・使用年数 | 状態の目安 | 検討したいこと |
|---|---|---|
| 〜8年 | 音も風量もほぼ良好 | フィルター清掃の習慣づけ |
| 10〜12年 | 音が大きくなり始めることが多い | 交換費用の事前リサーチ開始 |
| 13〜15年 | モーター不調や停止が出やすいゾーン | 本体交換を前提に検討 |
| 15年以上 | いつ止まってもおかしくない | 早めの更新でトラブル回避 |
私の視点で言いますと、築12〜15年のマンションで「最近うるさい」と相談を受けるケースでは、修理より本体交換で話を進めた方が、トータル費用も手間も抑えやすい印象があります。部品供給が終わると修理自体ができなくなるため、カタログの後継機種情報も合わせて確認しておきたいところです。
急に性能がゼロになる前に、ほとんどの場合は小さなサインが出ています。代表的な症状と原因の目安を整理すると次の通りです。
| 症状 | 現場で多い原因 | 優先して検討すること |
|---|---|---|
| ゴーッという低い騒音 | モーター軸受けの摩耗、ファンのバランス不良 | 本体またはモーター交換の検討 |
| カラカラ・カタカタ音 | ファンのガタつき、防振材の劣化 | 早めの点検。放置すると破損リスク |
| ヒューヒュー音 | 逆止弁の動き不良、ダクト接続の隙間 | 施工不良や部材劣化の確認 |
| ランプは付くが風が弱い | フィルター目詰まり、ダクト内の汚れ | まず清掃。その後も弱ければ寿命を疑う |
| たまに止まる・勝手に再始動 | モーター内部の劣化、基板不良 | 本体交換を視野に入れるタイミング |
「うるさくなったから一度止めてしまおう」とスイッチを切りっぱなしにすると、湿気やカビ、ニオイが一気に室内にこもります。特にマンションでは共用ダクトへの排気が前提になっているため、止めている部屋だけ結露やカビが増えるケースも多く、健康面や将来のリフォーム費用という意味でもおすすめできません。
「フィルターお手入れランプが点いても放置」が続くと、交換費用だけでなく毎月の電気代にもじわじわ効いてきます。現場感覚としては、違和感を訴える方のうち、ざっくり次のような割合に分かれます。
フィルターとグリル清掃だけで体感が改善するケース…3〜4割
清掃しても風量不足や騒音が残るケース…6〜7割
フィルターが目詰まりすると、同じ風量を出そうとしてモーターに負荷がかかり、電気を多く食う状態になります。財布で言えば、毎月数百円ずつ穴のあいたポケットから落としているようなものです。さらに負荷が続くとモーター寿命を縮め、結果として本体交換のタイミングを早めてしまいます。
フィルター周りで意外と多いNG行為は次の通りです。
掃除機を強く押し当ててフィルターを変形させる
中性洗剤以外でゴシゴシ洗って目をつぶしてしまう
完全に乾く前に戻して、カビの温床にしてしまう
フィルターは消耗品なので、取扱説明書やカタログで交換目安を確認しながら、定期的に新品に入れ替える方が結果的には安くつきます。特に花粉や黄砂、排気ガスが多い地域の住宅や、子ども部屋や寝室の近くに設置されているタイプは、こまめな清掃と交換がランニングコストと快適性を左右します。
「最近なんとなく湿気っぽい」「前よりニオイが残る」と感じ始めたら、故障を疑う前にフィルターとグリルの状態を一度チェックしてみてください。それでも改善しない場合が、いよいよ交換タイミングを具体的に検討するタイミングです。
24時間換気の交換費用は「本体のグレード」だけで決まらないところが、いちばんの落とし穴です。実際は、設置環境と換気方式で、同じメーカーでも数万円単位で差が出ます。
ざっくり言うと、第一種換気は“空調設備に近い機械”・第三種換気は“高性能な換気扇”というイメージです。構造が違う分、交換費用の考え方も変わります。
| 換気方式 | 主な設置場所 | 本体価格の傾向 | 工事の手間 | 交換費用が膨らみやすいポイント |
|---|---|---|---|---|
| 第一種換気(熱交換器付き) | 戸建て全館、マンション一部住戸 | 高め | 本体が大きく配管多い | 天井裏のスペース確保、ドレン(水抜き)処理 |
| 第三種換気(排気のみ) | トイレ、浴室、洗面所、1室換気 | 中〜安め | 比較的シンプル | ダクトの劣化、開口寸法の違い |
第一種換気は、熱交換器やフィルター、ファンが一体の「箱」になっており、天井裏やPS(パイプスペース)に設置されています。交換時は次のような要素で費用が変わりやすいです。
本体が重く大きく、2人作業+天井点検口の拡張が必要になるケース
既存ダクトの位置と新しい本体の接続位置が合わず、ダクトの組み替え作業が発生
結露水を逃がすドレン配管の再接続・補修
第三種換気は本体価格は抑えやすいものの、築年数が経った住宅ほど「開口寸法」「ダクト径」「取付ピッチ」が現行品と微妙に違い、その合わせ込み工事で費用がじわっと増える傾向があります。
私の視点で言いますと、モーターだけの交換を希望されても、第一種で10年以上経っている場合は本体ごとの更新を前提に予算を見ておくほうが、総額と手間が結局安く済むケースが多いです。
マンションで費用を読み違えやすいのが、共用ダクトと静圧です。見た目は同じ天井埋込ファンでも、実は「高静圧タイプ」「マンション用」といった機種でないと、本来の性能が出ません。
ポイントは次の3つです。
多数の住戸が1本のダクトに接続されており、奥の部屋ほど抵抗(静圧)が大きい
間違えて一般住宅用の換気扇を付けると、前より吸わないのに、ダクト側だけゴーッと音がする
管理規約で、共用部のダクトや外壁フードは勝手に触れない
その結果、ネットで安い本体を買っても、
静圧が足りず、風量不足+騒音クレーム
ダクト径や接続位置違いで、当日工事中断→追加費用
というパターンが少なくありません。事前に確認しておきたいのは、以下の情報です。
既存機器の型番(パナソニックならカタログや説明書で仕様確認)
マンションの管理規約と、専有部・共用部の境界
共用ダクト方式か、各戸ごとの排気か
これを押さえた上で、「マンションの高静圧タイプに慣れた業者かどうか」を見極めることが、余計な出費を防ぐ近道になります。
戸建ては「自分の家だから自由に工事できる」と油断しがちですが、現場では次のようなポイントで費用差が生まれます。
天井裏の作業スペース
断熱材がぎっしりで人が入れない場合、点検口の拡張や断熱材の一時撤去が必要になります。
気密と断熱の復旧
第一種換気や高気密住宅では、本体周りの気密処理が甘いと、冬に冷気が降りてきて「すきま風」の原因になります。ここをきちんと復旧する時間と材料が、見積に入っているか要チェックです。
複数台同時交換のタイミング
トイレ・浴室・洗面所の常時換気をバラバラに交換すると、そのたびに
戸建て・マンションどちらにも共通するのは、「本体代だけ」で見積を比べないことです。ダクトの調整、防振材の処理、気密・断熱の復旧まで含めてこそ、交換後の静かさと快適さが保てます。費用の数字だけでなく、その裏側の作業内容まで見ておくと、相場の妥当性がぐっと判断しやすくなります。
「うるさいし止まりそう。でも全部替えるのは高そう…」と迷ったまま時間だけ過ぎていないでしょうか。実はここでの判断ミスが、数年後の再工事と二重払いにつながりやすいポイントです。
私の視点で言いますと、プロは部品代より“天井裏での作業手間”と今後10年の再発リスクを見て、モーター交換か本体交換かを決めています。
モーターだけ替えると安く済みそうに感じますが、天井内の換気扇は分解と再組立だけで時間がかかります。
おおまかなイメージは次の通りです。
| 内容 | 目安 | 向いているケース |
|---|---|---|
| モーター交換 | 本体価格の3〜6割+作業費 | 築10年未満で、ケーシングや逆止弁が健全 |
| 本体交換 | 本体価格+作業費 | 築12〜15年前後、複数部位が劣化 |
| 熱交換器ユニット一部交換 | 部品+高めの作業費 | 高性能を維持したいが築年数がまだ浅い |
モーター交換で失敗しやすいのは、軸受け以外の劣化を見落とすパターンです。
例えば以下のような状態なら、部品交換だけでは限界に近づいています。
プラスチック部のひびや変色
逆止弁がパタンパタンと異音を出している
ダクト接続部にテープ補修の跡がある
騒音や風量低下が「モーターだけの問題」とは限らないため、築年数とあわせて判断することが重要です。
実務では、見積額が「モーター交換と本体交換で意外と差がない」ことが珍しくありません。理由はシンプルで、どちらにしても天井裏で同程度の作業をするからです。
次の条件に当てはまる場合は、本体交換でまとめてリセットしたほうが結果的に財布にやさしいケースが多くなります。
築12〜15年以上経過している
異音だけでなく、風量低下や停止が複数回起きている
フィルター清掃やグリル清掃でも改善しない
浴室や洗面所など、湿気の多い場所で長年稼働
本体交換にすることで、ファン・モーター・逆止弁・ケーシングを一気に新品にできるため、「2〜3年おきに別の不具合で呼ぶ」状況を避けられます。
相見積もりを取る際は、モーターのみと本体まるごとの両方で見積を出してもらい、差額と保証内容を比較すると判断しやすくなります。
第一種換気の熱交換タイプは、マンションでも戸建てでも心臓部が熱交換器ユニットです。ここが高額部品で、修理か全体更新かの分岐点になりやすい部分です。
ポイントは次の3つです。
部品供給期間内かどうか
ユニット価格と本体一式価格の差
既存ダクトと開口寸法が現行機種と合うか
供給期間を過ぎると、ユニット単体の修理ができず、後継機種への載せ替え=全体更新が現実的な選択肢になります。
また、ユニットだけ替えても既存のファンやモーターが旧型のままだと、性能バランスが崩れて騒音や結露が増えることがあります。
熱交換タイプで次にような症状が出ている場合は、全体更新を視野に入れて検討したほうが安全です。
冬場の結露増加やカビ臭さが強くなった
ファンのゴー音に加え、風量も明らかに弱い
パネル内部に水滴や汚れの筋が見える
このラインを押さえておくと、見積を受け取った瞬間に「どこまでを新品にして、何年安心して使うつもりか」を自分で判断できるようになります。
「自分でやれば安く済むはず…」と思って天井を開けた瞬間、「あ、これはムリだ」と固まる方が本当に多い設備です。どこまでが安全なDIYで、どこからがプロと資格者の世界なのか、現場で工事をしている私の視点で言いますと、次のラインを意識しておくと失敗がぐっと減ります。
まず、自分で手を出していいのは電気工事やダクトをいじらない範囲です。目安は「工具を使わず外せる部品」だと考えてください。
自分で行いやすい作業の例を整理すると次の通りです。
フィルターの取り外しと清掃、交換
本体カバーやグリルの取り外しと水拭き
フィルターお手入れランプのリセット(取扱説明書の手順に従う)
吸い込み口まわりのホコリ除去(掃除機のブラシノズルなど)
このレベルの清掃だけで、「風量が戻る」「うるささがかなり減る」ケースは体感で3~4割あります。特にマンションの洗面所やトイレは、フィルターがパネルのすぐ裏にあるタイプが多く、汚れが厚いホコリのマットになっていることも珍しくありません。
注意したいのは、濡れた状態で電気部分に触れないことと、無理に奥まで手や道具を突っ込まないことです。羽根(ファン)を強く押して変形させると、バランスが崩れてゴーゴーという騒音の原因になります。
ここから先は、費用を節約したつもりが「結果的に高くついた」という相談が多いゾーンです。
モーター交換
本体の入れ替え(FYシリーズなどの機種変更も含む)
電源配線のつなぎ替え
ダクトの接続や延長、パイプフードの交換
天井裏での気密・断熱処理や防振材の施工
これらは電気工事士の資格や、換気システムの施工経験が前提になります。理由はシンプルで、失敗した時のリスクが大きいからです。
主なリスクを挙げると、次のようになります。
接続ミスによる漏電や発熱
ダクトの勾配不良による結露水のたまり・天井シミ
防振材の省略や固定不足によるカタカタ音、共鳴音
逆止弁の向き間違いによる逆流、冬場の冷気侵入
共用ダクトを使うマンションでの静圧不足による「全然吸わない」症状
特にマンションでは、共用部と専有部の境界をまたぐ配管や換気口を触ると、管理規約違反扱いになるケースもあります。自分の部屋だけの問題ではなく、上下階の排気バランスや騒音トラブルに発展しやすいので、DIYは避けた方が無難です。
「本体はネットで安く買って、工事だけ業者に依頼したい」という相談も増えています。このパターンで一番多いのが、当日工事中断です。原因のほとんどは、事前の寸法・仕様確認不足です。
ネット購入前に必ずチェックしたいポイントを表にまとめます。
| チェック項目 | 確認すべきポイント |
|---|---|
| 型番 | 既存と同一か、メーカー推奨の後継機種か |
| 開口寸法 | 既存の天井開口・壁開口と一致しているか |
| ダクト径 | 既存ダクトの径(例:φ100、φ150)に合うか |
| 換気方式 | 第一種なのか第三種なのか、現状と同じか |
| 静圧性能 | マンションの共用ダクトに必要な性能を満たすか |
| 電源 | 100Vなのか24時間専用回路なのか、スイッチ付か常時か |
ここが1つでも合わないと、現場では次のようなことが起きます。
既存の穴に入らず、天井を大きく開け直す追加工事が必要
ダクト径が合わず、その場で部材を調達できない
静圧が足りず、交換後に「前より吸わない」とクレーム化
スイッチの仕様が合わず、再配線が必要
ネットで本体を購入する場合は、先に工事業者に現地調査と機種選定を依頼し、その結果をもとに商品を選ぶくらいの慎重さがあると安心です。見積の段階で「持ち込み機器でも対応可能か」「追加費用の条件は何か」をメールなどで明文化しておくと、トラブル防止になります。
DIYで節約できるのは、主に日常の清掃とフィルター管理の手間賃の部分です。一方で、モーターや本体、ダクト、配線に踏み込んだ瞬間から、ミス1つで交換費用が一気に跳ね上がるゾーンに入ります。財布と安全、マンションの管理規約を天秤にかけながら、「どこまで自分でやるか」を冷静に決めていくことが大切です。
「どこに電話するかで、同じ本体でも仕上がりとトラブル率がまるで別物になる」──現場でそう痛感します。費用だけで選ぶと、騒音や逆流、当日工事中断で余計な請求が増えるケースも珍しくありません。
まずは主な依頼先を、実際の工事内容と一緒に整理します。
| 依頼先タイプ | 強み | 弱み / 注意点 |
|---|---|---|
| 電気工事店 | 配線・ブレーカー周りに強く天井内の電源取り出しが得意 | ダクトや気密処理が「換気扇レベル」の簡易施工で終わることがある |
| リフォーム会社 | 住宅全体の空調・気密・湿気のバランスを見ながら提案しやすい | 下請け業者任せだと担当者の知識差が大きい |
| 換気扇専門業者 | パイプファンやレンジフードとセットの交換プランに慣れている | 24時間換気システムの静圧計算や共用ダクトを苦手とするところもある |
| 家電量販店 | 本体価格と工事費がシンプルで依頼しやすい | マンションの管理規約や共用部の扱いに不慣れだと追加工事が発生しがち |
ポイントは、「単なる換気扇」ではなく常時運転する換気システムとして扱えているかどうかです。
静圧・ダクト長・外壁フードの状態を現場で確認せず、品番だけで後継機種を選ぶ業者は要注意です。
チェックすると安心な質問を挙げておきます。
既存の型番と開口寸法、ダクト径まで確認しているか
外壁側のフード・防虫ガード・排気口の状態まで点検するか
防振材や気密処理を見積に含めているか
試運転時に風量と騒音の確認を一緒に行うか
これらにスムーズに答えられる業者は、換気方式や性能を理解している可能性が高いです。
マンションの場合、「共用部」と「専有部」の境界を理解していないとトラブルの火種になります。管理組合から「うちは指定業者のみ」と言われる理由は、主に次の2点です。
共用ダクトやパイプスペース内の工事で、他の住戸へ逆流・騒音が出るリスクがある
管理規約に沿った養生・搬入経路・駐車位置を守らない業者がいると、クレームが管理組合に集中する
一方で、指定業者の見積が相場より高いケースもあります。その際は、以下を冷静に比較すると判断しやすくなります。
見積に「管理組合への事前申請」「共用部養生」「駐車場料金」まで含んでいるか
既存ダクトの清掃や外壁フード点検を含むか
メーカー保証とは別に、工事保証期間をどれくらい付けるか
管理会社に「専有部のみの工事で、共用ダクトには触れない範囲なら自分で業者を選べるか」と質問してみると、選択肢が広がることも多いです。
私の視点で言いますと、事前に管理規約と換気システムの図面をメールで共有してもらえると、現地調査前から工事可否や追加費用の目安をかなり絞り込めます。
相場より極端に安い見積の多くは、「やるべき作業が削られている」か「当日追加請求前提」のどちらかです。とくに注意したいのは次の項目です。
防振材・シーリング・気密テープが費用内訳に全く出てこない
既存ダクトの勾配不良や割れがあっても、補修費用の想定がない
撤去処分費が0、または明らかに安く設定されている
現地調査をせず、型番だけで工事費を確定している
安く見せるために、「やって当たり前の下準備」をカットしているパターンが典型です。工事翌日からビビり音やヒューヒュー音が出て、再訪問が有料というケースもあります。
相見積もりを取る際は、金額だけでなく次を揃えて比較すると、本当の差が見えやすくなります。
本体価格と交換費用の内訳が分かれているか
ダクト・外壁・電気配線のどこまでを工事範囲に含むか
無料範囲と有料追加になる条件を、事前に文章で説明しているか
費用の安さより、再発リスクをどう抑えるか説明できる業者を選ぶ方が、長期的には財布にも住まいにも優しい選択になります。
交換して新品なのに「前よりうるさい」「部屋がジメジメする」という声は、現場では珍しくありません。多くは本体不良ではなく、施工や機種選定の問題です。
代表的なトラブルと原因は次の通りです。
| 症状 | 主な原因 | 対処のポイント |
|---|---|---|
| ゴーッという騒音が続く | 静圧の合わない機種選定、共用ダクトとの相性不良 | マンションは必ずダクト長と静圧を確認 |
| カタカタ・ビビり音がする | 防振材を省略、天井内で本体やダクトが接触して共鳴 | 吊りバンドと防振材の入れ方を再確認 |
| 外から冷気やニオイが逆流する | 逆止弁の閉まり不良、ダクト勾配不良、外壁フードの隙間 | 逆止弁・フード周りの分解点検が必須 |
| 浴室や洗面所の結露が増えた | 風量不足、常時換気の停止、風向バランスの崩れ | 風量設定と常時運転の有無をチェック |
マンション共用ダクトにつながるタイプは、特に「静圧」のミスマッチが致命傷になります。カタログの風量だけで後継機種を選ぶと、実際には空気が押し出せず、騒音だけ増えるケースが多いです。
天井裏での作業では、防振ゴムやテープをケチると数日後からビビり音が出ます。交換費用が極端に安い見積は、こうした見えない部分を削っている可能性が高いので、見積書に「防振材」「試運転・騒音確認」などが含まれているか必ず確認したいところです。
湿気や結露のトラブルは、浴室換気扇・洗面所・トイレの換気口のバランス崩れでも起こります。1台だけ高性能ファンに替えると、他の排気が弱くなり、思わぬ場所に湿気がたまることもあるため、住まい全体での換気計画を意識して検討すると安心です。
設備を替えるだけでは、カビやニオイは防ぎきれません。使い方とフィルター管理で、体感は大きく変わります。
ポイントを絞ると次の3つです。
常時運転は止めない
電気代節約のつもりでスイッチを切ると、壁内や天井内の湿気が一気に増え、結露とカビのリスクが跳ね上がります。冬場ほど「常時」は重要です。
フィルター目詰まりは風量と電気代の両方に響く
フィルターが詰まると、風量が落ちるだけでなくファンが無理に回ろうとしてモーター負荷が増えます。フィルターお手入れランプが点灯していなくても、3か月を一つの目安に清掃すると安心です。
モード切替(自動・標準・強)をシーンで使い分ける
調理時や入浴後は「強」、就寝時は「標準」など、短時間の強運転で湿気とニオイを一気に排気し、あとは自動・標準で静かに回すイメージが理想です。
私の視点で言いますと、カビやニオイの相談を受けた現場の多くで、「24時間換気システムは付いているのに、実際はほぼ止めている」「フィルター清掃は数年放置」というケースが目立ちます。交換費用をかけたのに性能を引き出せていない典型例なので、交換を機に家族で使い方ルールを共有しておくと失敗しにくくなります。
虫やホコリの侵入は、本体よりも外壁側のフードやガードの劣化が原因になることが多いです。換気口を新しくしても、外側を見ないままだと悩みは解決しません。
チェックしておきたいのは次の項目です。
外壁フードの網・ガラリの破れやサビ
小さな破れからでも、羽根アリや小さなクモは簡単に入ってきます。網付きフードへ交換してもらえるか、見積時に確認しておくと安心です。
ダクトとフードの接続部の隙間
コーキングが切れていると、虫だけでなく雨水も侵入します。特に北側外壁は劣化に気づきにくいので、交換工事のタイミングで写真を撮ってもらうと状態が把握しやすくなります。
フード内部のホコリ・ススの堆積
キッチンやレンジフード近くの排気は油を含んだホコリが溜まりやすく、排気性能を落とすだけでなく、そこに虫が巣を作ることもあります。外側から届く範囲だけでも、数年ごとの簡単な清掃を習慣化したいところです。
交換費用の見積では、「外壁フード点検・必要に応じて補修」が含まれているかが、実は非常に重要です。本体だけ新品で、外壁側に穴や隙間が残ったままだと、虫・ホコリ・逆流トラブルが続き、結果的に追加工事や再訪問の費用がかさみます。
交換を検討するときは、室内のファンやモーターだけでなく、「ダクトの先に何がつながっているか」までセットでチェックしてもらうことが、失敗しない近道になります。
見積書は「本体代だけ安く見せて、工事で回収」がありがちな世界です。ここだけは数字を細かく割って確認してみてください。
まず、最低限ほしい内訳は次の5項目です。
| 項目 | ここが曖昧だと起きやすいトラブル |
|---|---|
| 本体・ファン代 | 後継機種でない、静圧不足で風量低下や騒音 |
| 取付工事費 | 天井裏作業が想定外で追加請求 |
| ダクト・配線 | 既存流用で逆流や結露再発 |
| 撤去処分費 | 当日になって「産廃は別請求」と言われる |
| 諸経費 | 養生や交通費がまとめられ比較しづらくなる |
ポイントは、どこまでが交換費用に含まれているかを言葉で確認することです。特にマンションの場合は、共用部側のダクトや外壁フードに触れるかどうかで管理規約との兼ね合いが変わります。
チェックしたい質問例を挙げます。
戸建てかマンションかで工事内容や費用は変わりますか
既存ダクトに問題があった場合の対応と追加費用の目安は
外壁フードや防振材の交換は含まれていますか
保証内容と保証期間はどこに書いてありますか
現場を見ている私の視点で言いますと、「一式」とだけ書かれた見積は、トラブル現場で見直すと細かい工程が抜けているケースがかなり多いです。数字より日本語の説明量を重視してみてください。
追加工事が雪だるま式に膨らむパターンは、事前に条件を共有していないことがほぼ原因です。特に次の条件は要注意ゾーンです。
築15年前後で、一度も24時間換気システムを交換していない
天井点検口が遠く、ファンまでのアクセスが悪い
マンションで、共用ダクトが長く静圧が高いタイプ
浴室や洗面所の換気扇が結露でサビている
これらに当てはまる場合、「追加工事が発生しうるケース」と「その上限」を見積の段階で必ず聞いてください。
追加工事リスクが高い部分は、見積書のここに書かれているかを見ます。
| リスク部位 | 見積書での書かれ方の例 |
|---|---|
| 既存ダクト | 状況により補修・交換が必要な場合別途 |
| 外壁フード | 劣化時は交換対応可、費用は現場判断 |
| 電気配線 | 延長・新設が必要な場合追加 |
| 天井開口 | 点検口増設時は別途 |
事前説明のうまい業者は、現地調査のときにスマホ写真で天井裏や換気口の状態を見せ、「ここがこうなっているので、この範囲まではこの金額、超えたらこのくらい」と具体的に話します。逆に、現場をほとんど見ずにその場で即見積を出す業者は、当日の追加請求や性能不足のリスクが高めです。
換気の交換は「壊れた機械を取り替える作業」だけで見ると、あとから後悔しやすい設備です。
理由はシンプルで、換気は浴室やトイレ、キッチン、窓の位置、気密性能まで含めた家全体の空気の流れで決まるからです。
私の視点で言いますと、首都圏の築10〜15年マンションでは、次の設備が同じタイミングで寿命に近づくケースが多いです。
24時間換気の本体やモーター
浴室換気扇や洗面所のパイプファン
レンジフードや給湯器
これらをバラバラに交換すると、足場代や養生・駐車場・諸経費がそのたびに発生し、財布へのダメージがじわじわ増えます。そこで、次のような「住まい全体プラン」で考えると無駄を減らしやすくなります。
| 視点 | 単発交換だけ見る場合 | 住まい全体で考える場合 |
|---|---|---|
| 費用 | その場の出費は少ない | 総額で見ると抑えやすい |
| 換気性能 | 部屋ごとにバラバラ | 家全体の空気の流れを調整 |
| 工事回数 | 何度も立ち会いが必要 | まとめて短期間で完了 |
| トラブル | 部屋ごとの結露・逆流が出やすい | 動線と換気経路を一緒に見直せる |
神奈川県内や首都圏のマンションでは、共用部のダクトや外壁フードの状態がネックになっているケースも少なくありません。換気本体だけを最新機種にしても、共用ダクトの静圧不足で「前より吸わない」「音だけうるさい」というご相談が実際に出ています。
住まい全体を見ながら、
どの設備を同時に交換した方がいいか
どこはまだ様子見でよいか
管理規約上、共用部にどこまで手が出せるか
こうした整理ができると、相場だけでは見えない「長期の得」が見えやすくなります。
同じメーカーの後継機に替えたのに、「うるさい」「風が弱い」「逆流する」。このトラブルの多くは、事前ヒアリングの不足と現場確認の浅さから起きています。
交換を相談する時は、次のポイントをどこまで聞き取ってくれるかをチェックすると安心度が変わります。
型番やカタログでの後継機種の確認
開口寸法やダクト径、天井裏の作業スペース
マンションか戸建てか、共用部と専有部の境界
うるささ・ニオイ・結露など、今感じている症状
24時間運転か、在宅時だけ標準運転かの使い方
これらをヒアリングせずに「本体代と工事費だけ」のざっくり見積を出す業者だと、当日になって開口サイズが合わず工事中断、追加費用が発生という展開になりがちです。
一方で、神奈川県海老名市を拠点にリフォーム工事を行う施工会社のように、事前に現場を確認しながら見積を出すスタイルなら、次のような安心材料が増えます。
型番・ダクト・天井裏の状態を現地で確認した上での提案
交換後に起こりやすい騒音や逆流リスクの事前説明
養生・撤去処分・試運転・保証など、費用内訳を分けた見積
管理組合への届け出が必要かどうかのアドバイス
特にマンションでは、管理規約と共用部の扱いを誤解すると工事がストップすることがあります。管理組合とのやり取りの経験があるかどうかも、依頼先選びの重要なチェックポイントです。
費用の安さだけを追いかけるよりも、
どこまでヒアリングしてくれるか
どのリスクまで説明してくれるか
ここを軸に依頼先を選ぶと、交換後の「こんなはずじゃなかった」をかなり減らしやすくなります。
著者 – 大信建設
パナソニックの24時間換気システムの相談は弊社でも受けることが実際にあります。戸建て・マンションにて対応してきましたが、「音がうるさいから一度止めてしまった」「とりあえず安いところで交換したら、湿気とカビが前よりひどくなった」といった声が目立ちます。中には、管理組合のルールを確認せずに工事日が直前で延期になり、お客様も私たちも1日まるごとムダにしてしまった苦い経験もあります。
また、私自身、自宅マンションの24時間換気をモーター交換で済ませたところ、2年後に今度は本体ごと交換になり、結果として割高になったことがあります。お客様にも同じ後悔をしてほしくないという思いから、「修理で粘るべきか、本体交換でスッキリさせるべきか」を判断する基準を、現場で見てきた範囲でできるだけ具体的にまとめました。費用だけでなく、騒音や結露、ニオイの悩みまで含めて、工事前に知っておいてほしいポイントをお伝えしています。
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